試乗車のR1300R(ASA)に乗って、天竜川を遡り南信州は遠山郷に行って来ました。
初めて行ったのは25年くらい前でしょうか、
四半世紀と言い換えられるのがちょっと怖いです。
歳をとるのはあっという間ですね。
久しぶりに走った国道152号線はずいぶん走りやすくなったところもあれば、
変わらず狭いままの処も。
今回勉強になったのは、秋葉街道はかつて塩の道だったという事。
糸魚川から塩尻までの日本海ルート同様に、
御前崎から塩尻までの太平洋ルートが現在の飯田線沿いの街のもとだそうです。
両者の終点が塩尻だそうで、日本海と太平洋それぞれから塩を売りながら来た商人が
丁度塩を売りつくす終着点が塩尻の地名の由来ではないかという説があるそうです。

 

また、かつての遠山郷の林業は製材の他に王子製紙の紙の原料に重宝され大勢の人が働いていたとか。
山の中のほんの数件しか残ってない集落に、80年以上前に立てられた立派な木造校舎が残っておりました。
2階建ての木沢小学校は、1学年が1クラスとは言えなかなか大きな校舎で、一般公開されています。
まるで映画のセットの様に見えてしまいますが、
小学1年生の2学期末まで、私も似たような木造校舎に通っていた為どこか懐かしくも感じました。
床板の木の節に穴が開いていて、消しゴムのカスとかその穴に入れちゃってたなあ・・・。
鉄筋校舎はまだまだのこるでしょうけれど、耐震・防火対策の観点から
こんな木造校舎はどんどん壊されてしまうのでしょうね。
私より先輩にあたる年代の方には刺さるスポットではないでしょうか。

 

25年ほど前に訪れた遠山郷の道の駅。
ちょうど雨に降られてしまったもので、予定を変更して温泉でのんびりしてしまう事になりました。
その温泉が思いの外良かったもので、当時も再訪してしまいました。
なんでもここ5年程はポンプのトラブルで休業していたそうでして、
この10月に久々に営業再開するとのうわさを聞き訪れてみたくなった次第です。

 

さて、19日の69ツーリングを含めて3日間で一気に1000キロ、
高速道路・ワインディングを含めて乗ってきた感想をご案内致します。

 

ふと気が付いた足つきの良さ

朝一、出発して信号待ちをしていてふと気が付いたのですが、
身長168センチの私でもほぼ両足踵が付きます。
それもローシートを使っているわけではなくノーマルシートのままでです。
シート前端部が絞り込まれているので、シート高の割に足つきが良い様です。
これはありがたいですね。

特段シートが低いわけではありませんが、
足の長い方はハイシートの検討をしてもいいかもしれません。

コーナーリングでの挙動がS1000Rほどクイックでなく、
R1250Rほど大らかでもない。

S1000Rには鋭利なスポーツ性能があり自由自在なハンドリングを持つ反面、
クイックな挙動を操る忙しさと楽しさがある。

R1250Rには車格やカタログ重量からは想像できない軽快さと、
ゆったりした乗り心地とビッグバイクを操る満足感がある。

R1300Rは両車の中間といったところでしょうか。
急かされないハンドリングと十分なパワー、S1000Rより乗り心地が良く穏やかな挙動。
R1250Rに比べコンパクトな車体とスポーティーなハンドリング、
余計なものがついていない、ソリッドかつ最新のボクサーエンジンを楽しめるモデルです。

いち早くドイツで乗らせていただいた際も好印象でしたが
何せ道路事情がどこも北海道みたいな状況でしたので、
日本のタイトなワインディングを走って更に気に入りました。



なんたって「運転が楽しい!」

まず高速道路での走行、レーダー制御のACCにより緊張感無く高速道路移動が出きます。
さすがに風圧はまともに受けるので、オプションのスクリーンを検討していただくなり、
ツーリングのスタイルによってはカウル付きの兄弟車両R1300RSもご検討いただくのも良いと思います。

今回走ってきたのは小菅村から丹波山を経て柳沢峠。
更に大井川・天竜川を北上しての、概ね中央構造線沿いのワインディング。
かつて塩の道と言われた山間部の街道で、つまるところひたすらタイトなワインディングが続く道です。

雨上がりの乾ききってない路面を含む、
アップダウンときついコーナーの連続する区間、
初心者にはテクニカルで難しい道、ベテランにはトリッキーで面白い道です。

日本のタイトなワインディングに持ち込んだR1300Rはまあ楽しいのなんの。
荒れた路面をいなす電子制御サスペンション、
マスの集中が進んだ車体はまるでR1000Rといってもいい軽いハンドリング。
きついコーナーでもいい感じにフロントタイヤがイン側に向き、
抑えたりこじったりせずとも自然に曲がってくれます。

ハンドルの邪魔をしないで視線とお腹をインに向けてあげると、
これがまあ気持ちよく曲がってくれるのです。
前輪にしっかり荷重がかかるのか、常にフロントタイヤの存在を感ることができてとても安心感があります。
ブレーキでフォークを縮めてコーナーリングできる方にとって、
この上なく楽しいボクサーモデルになりました。

理屈じゃなく、ライディングが楽しくて仕方がない、
ワインディングが天国になるロードスターです。



オートマチック、ASAのワインディングでの優位性

以前、高速道路で渋滞にハマった際めちゃめちゃ助かったASA(オートメイテッドシフトアシスト)、
今回はワインディングで試してみました。
特に今回はシフトアップダウンも完全お任せのDモードを多用したところ
新たな気づきとメリットに気が付きました。

このDモードでは、私の場合自分で選択するギアよりも少し高い回転数を維持する様に感じます。
自分でギアを選ぶと、燃費が良いように低めの回転数になる様高いギアを選びがちなのですが、
おそらく機械的に燃焼効率の良い回転数を優先する様にプログラミングされているのだと思います。

普通に走っている分には高めに感じるこのギア選択ですが、
Dモード時にもシフト操作を受け付けるので
気になったら自分でシフトアップすればよいことがわかりました。
アップもダウンも受け付けるので、マニュアル操作もしながら使用すると使い勝手が良いと思います。

特にタイトなワインディング走行で恩恵がありまして、
特に登りのヘアピンコーナーでギアを下げるかどうかを迷う必要が無く、
ブレーキングとステップワークに集中することができたのがすごく武器になりました。
楽さの為ではなく、スポーツライディングの助けになるのです。

100点満点ではありませんが常に95点を提供してくれます。
ワインディング好きライダーには是非体験してみて欲しい部分。
疑心暗鬼になる気持ちは重々わかりますが、
まずは騙されたと思ってお試しください。

エンストしないので、Uターンが安心なのも変わらず実用的なポイントでしたよ。



こんな貴方にお薦めです
直線よりコーナーが好き。
ワインディングこそ至高。
ボクサーエンジンが好き、または興味がある。
軽いバイクが好き。
足つきが良いほうが良い。
現代のモデルならではの安全性能にはこだわりたい。

Motorrad Sagamihara
店長  市東 信吾

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